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アメリカの障害者教育について

2008年08月25日 08:05

昨日とても興味深いことに遭遇しました

場所はとあるスーパーマーケット。
夕食前でどのレジも混んでいました。
私が並んでいたレジも3,4人の人が列を作っていたのですが、
どうしたことか、なかなか前に進みません

見るとおそらくダウン症の男性がお会計に手間取って時間がかかっている様子。
どうやら買おうとした物が予算オーバーで、「このアイスは買えないよ」と言われたものの、
彼的にはアイスは絶対に欲しかったらしく、他の何を返品するかでもめていたようです。

すぐ脇には彼の付添い人であろう若い男性が立っているのですが、
ニコニコ見守るのみで、一向に手出しをしようとしません。
レジ係の若い女の子もちょっとイライラしつつも、
彼だけを見て何度も何度も語りかけ、
付添い人に助けを求める気配はありません。

けっこうな時間が経過しました。
その間列に並ぶ私達はずっと待たされっぱなしです。
最後には「そのチップスをちょうだい。これでOKだから」
とレジ係の女の子に言われ、しぶしぶ返品して一件落着。
何と最後の最後まで、彼とレジ係の間で問題を解決したのです

しかもその後のレジ係の女の子の言葉がまた私を感動させました。
並んで待たされていた次の人に対して、
「お待たせしてごめんなさい。でも彼にチャンスをあげて。」
私の素晴らしいリスニング力で正しく聞き取れていたか分かりませんが、
おそらくそんなことを言っていたような気がします。
そして待たされた人もイライラを見せたりせず、おおらかに受け止めているのです

私の中に衝撃が走りました
アメリカの障害者教育のポリシーを垣間見た気がしました。
もしかしたら障害者教育とすら捉えていないのかもしれません。
障害者かどうかは関係なく、
彼自身が人間として最後まで挑戦する権利を尊重しているだけなのかもしれません。

日本だったらどうでしょう。
ほぼ間違いなく、列に並んでいる人への迷惑を最優先に考えて、
ある程度のところで付添い人が手を貸すに違いありません。
待たされている方も、何で付添い人は早く手を貸さないんだとイライラしているかもしれません。

これはもしかしたら、サンタバーバラならではのエピソードで、
ロスやニューヨークのような都会ではまた事情が違うのかもしれません。
しかし少なくとも日本にはないこのスタンスに、私は好感を持ちました。
アメリカ流子育てや学校教育にも興味が沸いています。
いつの日か勉強できる機会を持てたらいいなぁと、思いを新たにしました